作品をはじめて手にするときの未知の感動を、自分のツールとして愛おしくなる人生の躍動へと、革職人・藤林陽介が心の鐘を響き渡らせるブランド『88403』の二つ折り財布。和紙のような風合いが魅力的な外装＆内装装飾の「マルゴー」と、キメが細かくて滑らかな内装の「イングラサット」による異なる素材が、それぞれ使い込むほどに自分らしく育てられ、個性的に味わい深くなっていく経年変化へ。総手縫いのステッチで魅せる外装のシンプルデザインと、独創的にアールを取り入れた内装のシンメトリーデザインが、開くたびに対比の洒落感を奏でながら、大人の遊び心を響かせてくれる。
一万円札をピッタリと収納できる、一般的な二つ折り財布よりも少しコンパクトで、より手のひらに収まりやすい丁度よいサイズ感を実現。左右3つずつ備えたカードポケットは、パーツのフォルムやカッティングに、曲線をあしらったシンメトリーなデザインも魅力です。また、それらの左右カード段の裏側に、ハサミポケットを1つずつ装備し、自分の好みに合わせた自由な使い方ができる実用的な構造。さらに、裏張りに採用している高品質な豚革は、薄くて丈夫なだけでなく摩擦にも非常に強いなど、見えない部分にも配慮することで、作品としてのグレードをより高めています。
外装＆内装装飾の「マルゴー」は、大人感を引き立てる6色からセレクト可能。内装の「イングラサット」は、個性を表現したくなる9色から選ぶことができます。また、高級麻糸「MeiSi Superfine Linen Thread」の糸色は、美しい手縫いを引き立てる25色から選択できる豊富なラインナップ。外装＆内装装飾と内装とのカラーコーディネートとともに、それらのカラーリングを差し色的に際立たせる糸色の多彩さも魅力的です。
『88403』の革職人・藤林陽介が、3mmピッチの総手縫いにこだわりながら、美しさだけでなく温もりを感じられる仕立てへと昇華。高級麻糸ブランド「MeiSi」においても、厳選した原料に特別なワックス掛け・ブラシ磨きを施して真円に近づけている、高品質な上級ランク「MeiSi Superfine Linen Thread」の使用にこだわっています。また、コバにおいては、日本の革小物の伝統技法「切り目磨き」を採用し、ヘリ落とし・ヤスリがけ・染色布海苔（ふのり）での磨き・蜜蝋の溶かし込みと磨きを繰り返してネン引きを行うような、手間暇を費やすことでハイクオリティな仕上げを実現。さらに、長く使い続けられる丈夫さとともに、フォルム・佇まい・仕立ての美しさをひたすらに追い求めるなど、独自の美学のために一貫しています。
イタリア・トスカーナ地方で1961年に創業したタンナー、ヴィルジリオ・コンツェリア・アルティジアナ社による自然を感じる薫り高き革「マルゴー」。しっかりとした繊維質で上質なヨーロッパ産の原皮をベースに、独自の伝統手法を用いて、ケブラチョ・ミモザの植物タンニンを使って高品質なタンニン鞣しを施しています。野生の動物が、茂みで傷を負ったような風合いに仕上げるために、あえて銀面をスクラッチ加工して、和紙のような風合いを醸成。オイルをたっぷりと含ませることで、しっとりとしているにも関わらず、薄くしてもハリ感が残るのも特長。使い込むほどに、表面の毛羽立ちが抑えられていき、ツヤ感が増して味わい深い経年変化が楽しめます。
1963年にイタリア・トスカーナ州で設立し、2020年には環境保護・安全性の担保を目的とした国際団体Leather Working Groupから厳しい基準をクリアしたタンナーとして認証を受けたM.P.G社による「イングラサット」。長い経験・実績から培われたプロフェッショナル精神、自然素材へのこだわり、ファッションへの感度、時代性への適応を重視しながら、クロムなどの金属成分を一切使用しない伝統的なバケッタ製法による植物タンニン鞣しを貫き、自然にやさしい革作りを目指しています。ドラム（樽）にて、ケブラチョ・ミモザなどの植物の渋で鞣し、アニリン仕上げを基本的に施すことで、銀面の整った表情を生かした透明感のある風合いを実現。牛のショルダー部位を採用した上品なスムースレザーで、繊維がしっかりとしてキメが細かく、非常に滑らかで適度なハリとコシがある硬さも魅力です。また、職人が、手作業で１枚1枚をじっくりと時間をかけながら、イタリアの色彩センスで染色を施しているのも特長。さらに、オイルをしっかりと含ませているので、使い込むほどに色の深みやツヤが増していき、発色が良く味わい深くなる経年変化も楽しめます。
